〜愛車がもっと好きになる〜 | ◆Last up date 2005.11.23 |
【TOP】 | 【入門】 | 【メンテ】 | 【DIY】 | 【保険】 | 【燃費】 | 【リンク】 | 【プロフィール】 | 【掲示板】 |
クルマを維持していく上で最も費用のかかるものの一つが車検です。新車であれば3年後、それ以降2年毎にかならず車検を受け、合格しないと公道を走る許可を得ることができません。
車検を一度でも受けたことのあるかたならわかると思いますが、かなりお金がかかります。しかしその内訳をよく理解しているでしょうか?車検には税金などの「どうしても必要な経費」とは別に、検査料や代行料といった名目の工賃や交換した部品の代金など、工夫次第で「安く抑えられる経費」の部分があることはご存知でしたか?
ここでは車検費用を節約する方法について、筆者の実践を交えて説明します。
よく車検のチラシに載っている料金表が以下のようなものです。基本的にクルマの重量によって料金が異なります。自分のクルマがどの列に該当するか車検証の重量を見ると分かります。
車種・重量 |
軽自動車 |
自家用自動車(車両重量) |
|||
1t以下 | 1t超〜 1.5t以下 |
1.5t超〜 2t以下 |
自家用貨物 (4ナンバー) |
||
重量税 |
8,800円 |
25,200円 |
37,800円 |
50,400円 |
8,800円 |
自賠責保険 |
22,540円 |
27,630円 |
27,630円 |
27,630円 |
14,400円 |
印紙代 |
1,400円 |
1,400円 |
1,400円 |
1,500円 |
1,400円 |
(小計) | 32,740円 |
54,230円 |
66,830円 |
79,530円 |
24,600円 |
車検代行料 | 5,000円 |
||||
整備検査料 | 15,000円 |
||||
法定24ヶ月点検料 | 10,000円 |
||||
下回り洗車料 | 2,000円 |
||||
合計料金 | 64,740円 |
86,230円 |
98,830円 |
111,530円 |
56,600円 |
このように1000〜1500ccクラスの普通自動車であれば大体10万円前後かかるのが普通です。以前カレン(2000cc、3ナンバー)に乗っていたときは、確かディーラーで14〜15万円ぐらいかかったと思います。2年に一回とは言え、この金額はやはり高いと言わざるを得ません。それでいて車検は必ず受ける必要があるので、「高いけど必要なんだから仕方ない・・・」とあきらめている人が殆どだと思います。
では、この料金のうち「車検を通すのに最低限必要な経費」とは一体幾らなのでしょうか?
実は上の表の(小計)の行の料金(法定費用)だけです。例えばカローラクラス(1.5t以下)のクルマならば66,830円で車検に合格することが可能です。もっともらしく「車検代行料」とか「法定24ヶ月点検料」とか書いてありますが、実はこれら(上記の表の薄黄色の行)は業者に支払うお金で、いわば点検にかかる工賃と言い換えられるかもしれません。
車検にかかる費用はこれだけではありません。車検を受けると決まってエンジンオイルやATF、ウォッシャー液やバッテリーなど、いわゆる消耗品の交換を勧められます。理由は「汚れてるから」とか「2年ごとに交換するのが決まりだから」等等・・・。
普段メンテナンスを行っていない方にとってみれば、「部品を交換しないと車検に通らないのだから」と思って、業者の言いなりになって交換してしまうかもしれません。
それは錯覚です。
実際車検で検査するのは、以下の項目です。
「オイルが古い」とか「バッテリーが弱ってる」とかは車検の合否に殆ど関係ありません。極端な話、年間1万kmぐらい走る何も改造していない普通のクルマであれば、(ライトやウインカーなどがちゃんと灯火しさえすれば)そのまま車検に合格すると思います。
※ただし車検前もしくは車検後に24ヶ月定期点検を実施することが条件です。24ヶ月定期点検は業者にやってもらってもいいし、自分でやってもいいです。
以上より、車検にかかる費用を節約するには、
の2点がキーポイントになります。
以前は車検といえばディーラーでしか出来ないイメージがありましたが、1995年の法改正から業界全体が変化し、現在車検のタイプは大きく3つに分けられると思います。
タイプ | メリット | デメリット |
---|---|---|
ディーラー車検 | 車検を受けるクルマについてのノウハウが圧倒的にあるため、点検・整備後の「安心感」が最も高い。 部品は純正部品を使用するため、交換した部品の耐久性は確か。 |
工賃や部品の料金が高い。車検が完了するまでに時間がかかることがある。 |
代行車検 (クルマ専門店や ガソリンスタンドでの車検) |
ディーラーに比べて費用(工賃・部品代)が割安。業者が沢山あるため、自分のニーズにあった車検を行ってくれる業者を選ぶことが出来る。 | 業者によって整備の腕はまちまち。信頼のおける業者かどうかは見極めが必要。 |
ユーザー車検 | 基本的に法定費用のみしかかからない。車検にかかる時間が最も短い(実質15分程度。書類作成や費用の支払いを含めても1〜2時間あれば十分)。 | 自分で24ヶ月定期点検整備が必要。車検は平日にしか行われないため、場合によっては会社を休む必要あり。 |
現在はディーラー車検も安くなり、車検の種類(コース)も色々と用意されているので、実際には「代行車検」と「ユーザ車検」の2タイプしかないと言えるかもしれません。どちらがよいかは、クルマについての所有者の考え方やクルマの使い方・使用年数などによって変わるため、一概には言えません。
筆者は前回は「ユーザ車検」、今回は「代行車検」を行いました。双方実施したときのことを感想を交えながら以下に記します。
筆者は2年前、ユーザ車検を初めて行いました。そのころ「節約」に非常に興味があり、また以前所有していた「カレン」の車検代が非常に高かった思い出もあったため、車検にかかる費用を安く済ませたい気持ちからユーザ車検を受けることにしました。
HPや図書館で本を借りたりして、書類の書き方や車検を受ける手順を勉強し、どきどきしながらも思ったより簡単に合格することが出来ました。費用は法定費用の66,830円の他に書類代が数十円かかったのみ。フロントガラスに次回の車検月が書いてあるシールを貼るときは感動モノでした。
しかし同時に「こんなに簡単に合格してクルマは本当に大丈夫なのか?」という心配もありました。自分の整備が不十分なために、妻が運転中に事故を起こしたりしないか、その事故で他人を巻き込んで傷つけたりしないか、そう考えると怖くなってきたのです。
車検は「車検を受けた時点でのクルマの状態に問題がないかを検査するもの」で、次回の車検までの安全を保障するものではありません。このことをユーザ車検を通して実感したのです。
このときから筆者のカーメンテナンス人生が始まりました。ジャッキや工具を購入し、タイヤのローテーションに始まり、オイル交換やブレーキオイル交換、冷却水交換などを行い、自分なりにクルマの状態に納得(安心)したのは車検から1年後でした。
もし、ユーザ車検を行うのであれば、それだけの責任が自分に課せられます。車検に合格しても日頃からクルマの状態に気を配り、メンテナンスを怠らないようにしましょう。
ユーザ車検を行うにあたって参考にしたHPと書籍を以下に紹介します。
ユーザ車検ガイド Y−works |
元ユーザ車検代行車だった方のHPです。簡潔で要領よくまとめられているので、大変読みやすいです。 全国のユーザ車検体験談もあるので、お近くの陸運局でユーザ車検を受けられた方の体験談が見つかるかもしれません。 |
ユーザー車検マル得 完全マニュアル |
図書館で借りて読みました。車検までの流れや車検ラインを通すときの注意点など参考になりました。 ページ数も多くなく、ユーザ車検を受けるまで何度も読み返しました。 |
今年(2005年)筆者のクルマは2回目の車検を迎えました。前回同様ユーザ車検を行うつもりでいましたが、ちゃんとした業者に24ヶ月定期点検を行ってもらいたくもあったため、費用がかかるのを承知で代行車検を行うことにしました。
代行車検を行う業者を探すのに利用したのが、以下の車検一括見積もりサイトです。自宅の郵便番号を入力すれば最寄の業者を紹介してくれます。
見積もりをするときは車検満了日がいつなのか把握しておきましょう。筆者は最初、車検満了日を入力せずに見積もりを依頼したところ、業者によっては「見積もり不可」の返信が来ました。
幾つかの候補の中で筆者は某ガソリン会社で車検を受けることにしました。家から近いし、代車は無料、クレジットカードの使用もOKだったからです。ネットで申し込みを済ませると、1,2日後にメールが届きました。それによると、まず車検の前に「事前検査」を行う必要があるとのこと。「検査の前の検査」というのもおかしな話ですが、あらかじめクルマを検査しておくことで正確な見積もりを行ってくれます。逆に言えば、この事前検査を行わない業者は点検したあとで追加の費用を請求してくるかもしれません。
「事前検査にかかる時間は30分から1時間」とメールには書いてありましたが、実際には1時間30分ぐらいかかりました。見積もり票を見ながら検査の結果について説明を受けました。見積もり票には以下のように書かれていました。
項目 | 結果 | お見積金額 | |
---|---|---|---|
ライト類 | 前方 | ■良好 □交換 | −円 |
後方 | ■良好 □交換 | −円 |
|
排気ガスの状態 | ■良好 □交換 | −円 |
|
ホーン | ■良好 □交換 | −円 |
|
ワイパー | ■良好 □交換 | −円 |
|
ウォッシャー噴射状態 | ■良好 □交換 | −円 |
|
ウィンドのガラス割れ | ■良好 □交換 | −円 |
|
パーキングブレーキ | ■良好 □交換 | −円 |
|
発炎筒 | □良好 ■交換 | 980円 |
|
タイヤ | 亀裂・損傷 | ■良好 □交換 | −円 |
残溝 | ■良好 □交換 | −円 |
|
ブレーキ | 前輪 | ■良好 □交換 | −円 |
後輪 | ■良好 □交換 | −円 |
|
ブーツ類 | フロント | ■良好 □交換 | −円 |
リア | ■良好 □交換 | −円 |
|
コイルスプリング | ■良好 □交換 | −円 |
|
ショックアブソーバ | ■良好 □交換 | −円 |
|
ブレーキホース | ■良好 □交換 | −円 |
|
ディスクキャリパー | ■良好 □交換 | −円 |
|
ATF・ミッションオイル | □良好 ■交換 | 6,840円 |
|
パワーステアリングオイル | □良好 ■交換 | 2,000円 |
|
バッテリー液 | ■良好 □交換 | −円 |
|
バッテリー本体 | □良好 ■交換 | 9,980円 |
|
ブレーキフルード | □良好 ■交換 | 3,500円 |
|
ブレーキマスターシリンダー | ■良好 □交換 | −円 |
|
ラジエーター液 | □良好 ■交換 | 4,000円 |
|
ラジエーターキャップ | □良好 ■交換 | 2,000円 |
|
エンジンオイル | ■良好 □交換 | −円 |
|
オイルエレメント | ■良好 □交換 | −円 |
|
エアクリーナー | ■良好 □交換 | −円 |
|
ベルト類 | ■良好 □交換 | −円 |
|
ウォッシャー液 | ■良好 □交換 | −円 |
|
修理交換費用計 | 980円 |
||
車検基本料金 | 14,500円 |
||
予備検査料 | 5,000円 |
||
その他 | 28,320円 |
||
小計 | 48,800円 |
||
消費税 | 2,440円 |
||
計(A) | 51,240円 |
||
法定費用 | 自賠責保険料 | 27,630円 |
|
重量税 | 37,800円 |
||
印紙代 | 1,400円 |
||
法定費用計(B) | 66,830円 |
||
お見積もり金額合計(A)+(B) | 115,630円 |
・・・高い。法定費用に比べると50,000円も高い。
「車検基本料金」と「予備検査料」で20,000円。まぁこれはプロにお願いする上での「必要経費」ということで今回は仕方ない。
しかし、諸々の部品交換は30,000円近い金額です。そこで担当の方に、
「発煙筒は自分で買うのでいらないです」(心の声:確か100円で手に入るはず)
「ラジエータキャップは自分で交換するのでいらないです」(心の声:1,000円ぐらいだったように思う)
「バッテリーは自分で交換するのでいらないです」(心の声:5,000円位で手に入るし、今度買うときは一回り大きいサイズにしたいし)
「ブレーキフルードは1年半前に交換したし、自分で出来るからいらないです」
「ラジエーター液は1年前に交換したし、自分で出来るからいらないです」(心の声:これは暴利だろう・・・)
とお願いして見積もりからカットしてもらいました♪
「ATF」は前回交換から20,000km走行しているし、最近アイドル時の振動が大きくなった気がしていたので交換を依頼しました。また、「パワステフルード」は今まで交換したことがなく、ハンドルをきるときに「ゴー」と音がなるので交換を依頼したところ、サービスでやってくれることになりました(ラッキー♪)。
お店からすれば嫌な客だったかもしれませんね(笑)。この条件で計算してもらったところ、合計で94,487円となり、最初に比べて約20,000円とちょっと料金を抑えることが出来ました。日頃からメンテナンスしてきたお陰ですね。
これに「自動車リサイクル法」による「リサイクル料金」が加わります。筆者の旧ラウムでは10,960円でした。リサイクル料金はメーカー、車種、クルマの解体・破砕後に残るゴミの見込み量、エアバックの個数・取り外しやすさなどによって決まります。お持ちのクルマのリサイクル料金を算出するにはこちらをご覧ください。車検証に記載されている内容を入力することで、アナタの愛車のリサイクル料金が分かります。
「ATF」と「パワステフルード」を交換したおかげか、エンジンフィーリングが軽くなり、ステアリング時の嫌な音も解消され、今回交換しておいて良かったなと感じました。ただ代行車検はやっぱり高いですね(笑)。もっとスキルアップして、次回車検時には再度ユーザ車検に挑戦したく思います。
(P.S)筆者は燃費対策として「アーシング」や「ホットイナズマ(自作)」を装着しています。外すのも大変なのでそのまま車検に出しましたが、特に何も言及されませんでした。まぁ不正改造をしているわけではありませんしね。どこの車検でも同じようにフリーパスするかどうかはわかりませんが、ご参考まで。
【TOP】 | 【入門】 | 【メンテ】 | 【DIY】 | 【保険】 | 【燃費】 | 【リンク】 | 【プロフィール】 | 【掲示板】 |
このページにある全ての文章、画像等の無断使用を固く禁じます。 |
||
当ページはリンクフリーです。 |
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||